空の記憶を抱く少年
風に吹かれ
名前さえ知らず
身体には年輪
心は無垢な白紙
彼は漂う月のよう
闇夜の中で光を
隙間を埋めるために
眠らない夢に身を任せる
泉から跳ねる水滴のように
心は反射し
色彩豊かな風景が
現れて消えてゆく
混沌とした世界の中
ただ一つ
変わらない愛に触れ
名前を知らない自分自身を見つけ
新たな始まりを感じる
風は髪をなで
太陽は影を描き
月は眠りを見守り
星々は道を示す
記憶を失った少年
心は開かれ
愛の光が記憶の空白を満たし
新しい世界を約束する
道を進み
名前を知らずとも
新たな自分を受け入れ
未来へと一歩を踏み出す
記憶がなくとも
心が導く
夜が深くとも
星が照らす
少年の旅は続く
未来への一歩
始まりへの道。